さぶろぐ

ぬいぐるみサンショウウオ「さぶ」たちの、旅と日常の記録です。

オオサンショウウオが館長!名張市郷土資料館

今年の四月、実家に帰ったときに父がくれた一枚の新聞記事。そこには「オオサンショウウオ三重県名張市の郷土資料館の館長に就任した」という大ニュースが掲載されていました。飼育担当のお兄さんに抱っこされているオオサンショウウオ館長、その名も「ぼーちゃん」の平たいつるんとした顔は、新聞記事のモノクロ写真でもつややかさとかわゆさが伝わってくる、魅力的なお顔。小さく写っているぷにっとした手足も、愛くるしさ抜群です。

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ぼーちゃんは名張市内の赤目四十八滝の渓谷を流れる滝川で捕獲され、日本の天然記念物である日本固有種ではなく、外来のチュウゴクオオサンショウウオと日本固有種との交雑種であることがわかったそうです。ぼーちゃんと同じようにこのあたりで発見された交雑種は、日本固有種と隔離するために、廃校になった小学校を改修した名張市郷土資料館の、プールで飼育されています。その数およそ150匹。その中で見事、一匹だけの水槽展示のお仕事に抜擢されたぼーちゃんが、大変な美サンショウウオなのは当然といえば当然ですね。

以来、見たくて見たくてたまらなかったぼーちゃんに、とうとう会うことができましたのでご報告です!!!資料館の二階の奥の部屋に、館長室はあります。夕暮れ時の、清らかな静けさの中、透き通った壁の向こうに館長のお姿が…文字通り、ガラス張りの館長室であります。年中無休でぼーっとしているという館長、年の瀬の慌ただしさなどどこ吹く風で、ぼーっとしていらっしゃいます…!

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 指先の白さがとびきりかわゆい!こんな王道ポーズで、顔をしっかり見せてくれて、ガラス一枚隔ててすぐそばに立っても隠れたりせずにぼーっとしていてくれるなんて、、、感激でございます。

 

ぼーちゃんの飼育を担当していらっしゃる、郷土資料館の川内さん(新聞記事のお兄さんです)によると、ぼーちゃんはとてもおとなしくて、一般的に気性が荒いといわれている交雑種の中で希有な存在のようです。…しかし!この動画をご覧ください…!!

 

 

 

月給のアジを手渡す大役を体験させていただいたのですが、、お魚をお箸でつまんで水槽の上からそっと水に入れると、すすすすす…と近づいてきたぼーちゃん。視力はあまり良くないといわれていますが、鼻はきくようで、平たい顔の上にぽつんとあいたふたつの鼻孔を、お魚に近づけます。そして、、、それまでのおとなしさからは想像がつかない素早さと力強さで、お魚をハント!!「きっとびっくりしますよー」と川内さんからいわれて、心の準備をしていたにもかかわらず、ぼーちゃんの力の衝撃でお魚を取り落としてしまうほどびっくりしました。すごい力。つまり本気を出せば、これだけの強さがあるっていうことだよね。それなのに普段は穏やかにぼーっとしているなんて、最高にかっこよいではないか。おいら感動。ぼー様についていきたい。

 

ごはんを食べたぼー様は、その後記念撮影にも応じてくださり、、クリスマス前だったのでサンタのコスプレをしているおおさぶにも何かためになる格言を授けてくださったようでした(どんなお話をしたのか、おおさぶが教えてくれません。そろそろ思春期かなー)。ぼー様、川内様、ありがとうございました…!!

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そして、名張市郷土資料館のさらなる魅力は、建物の外にもあるのです…!(続きます)