さぶろぐ

ぬいぐるみサンショウウオ「さぶ」たちの、旅と日常の記録です。

【旅行記】湯原温泉郷①:町じゅうにあふれる名湯とはんざき

前回のブログ更新が昨年末であることに驚愕!見てくれている方ありがとうございます。私もさぶも元気に生きてます。

ここ半年の間に、素敵な場所にたくさん出かけました。少し前の話になりますが、ひとつずつ思い出しながら書いていきます。

毎年GWには夫と二人で旅をします。二人そろってペーパードライバーなので、電車とバスの旅。せわしないことや人混みが苦手なので、一年のうちで最も混雑を極める数日間に、わちゃわちゃしたところに行くのは避けて、ゆったりのんびりしたい。かといって、リラックスだけではなく好奇心も満たしたい、そしておいしいものは絶対食べたい!ということでこれまでのGWには、近鉄乗り放題チケット「まわりゃんせ」を買って鳥羽・伊勢志摩を満喫したり、新幹線と在来線を組み合わせて四国をのんびり回ったりして、充実した休日を過ごしました。そして今年の旅先は、私が長年気になり続けていた、岡山県真庭市湯原温泉郷!!岡山まで新幹線で行って、そこからはバスを乗り継いで行けます。

http://www.yubara.com/

この町には「はんざき大明神」が祀られており、毎年8月に、巨大なはんざきをかたどった山車やねぶたが出動する、その名も「はんざき祭り」が開かれて町中がはんざき一色に染まるのだとか。

…といわれても、「はんざきって何?」ってなりますよね。はんざきとは、この地域で使われているオオサンショウウオの呼称で、語源は「体が半分に裂けても生きているほど生命力が強い」からとも、「口を開けると半分に裂けているように見えるから」とも。小さいころ、美女がマスクをとると口が裂けている「口裂け女」というおばけの怪談を聞いてふるえましたが、ヒトだとこわいけどオオサンショウウオだとかわいいので不思議。ちなみに私は人間においても、キャメロン・ディアスとか篠原涼子とかのような、目と目の間が少し離れていて口が横に大きいタイプの顔立ちの美人が好きなのですが、オオサンショウウオ好きと関係あるのかなあ?とはいえいくら生命力が強くても、体が半分に裂けたらさすがに無理だと思いますので裂いてはなりません。ぬまがさワタリさんの、こちらのウパさんのツッコミが大変すばらしいです(こちらは湯原ではなく、京都水族館でのイベントでの展示です)。

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5月2日、仕事を終えたあと夜の新幹線で岡山入りし、岡山駅前のビジネスホテルに宿泊。当日は雨模様でしたが、駅前広場にあった水のモニュメント的なものが幻想的できれいでした。毎年この時期の気温変化に弱い私はじゃっかん風邪気味…駅からホテルに向かう途中に通った商店街の薬局に閉店間際にもかかわらずかけこみ(シャッター閉まりかけてるのにほとんど押し入った)、すでに片付けが済んでいた棚を再度開けて風邪薬を売ってもらいました。ごめんなさい。ちなみにこの薬がよく効いて、三日間の旅を満喫できました。ありがたやありがたや。

そして朝、岡山駅ロータリーのバス乗り場から、真庭方面行きのバスに乗車。雨が上がってくれていてうれしくなります。同じ乗り場から別の行先に向かうバスも出るので、うっかり乗り間違えるのではないかとドキドキしていましたが、乗車時刻が近づくとバス会社のスタッフさんがやってきて乗車整理をしてくれました。ひとまずこのバスで中国勝山まで行けます。

バスは座席も広々として快適。中国勝山で降りたら今度は「コミュニティバスまにわくん」という地域バスの蒜山高原方面行きに乗って湯原温泉方面に向かいます。乗り継ぎは難しくなく、降りたバス停の待合所(ちゃんとした建物でお手洗いもあります)でそのまま待っていればいいので安心。旅先でのバスは間違えると次のまで数時間あったりしてその日の予定が台無しになる危険をはらんでいるため緊張します。

窓の外には美しい緑、上流にオオサンショウウオがいそうな感じが猛烈にする川、そして人々の暮らしが見えます。バス停「湯原温泉郷」でバスを降りると、温泉街の案内図が描かれた大きな看板。いきなり目に飛び込んできた、迫力あるはんざきのイラストに、テンションが大幅に上がります。

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イラストのはんざきさん、さぶとは違ってずいぶん大きくて、ちょっぴりこわそうな印象?迫力ありますね。この理由はのちほど。

この日はこどもの日の直前だったので、街の中を流れる川にこいのぼりが…?

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あれ?よく見ると…

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色とりどりの、はんざきのぼりじゃないですかーーーーーー!!

手湯足湯にもこんな子たちがいるし!!!!!

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 さすがははんざきの町。われわれの期待は裏切られなかった!

まずは本日の宿泊先「プチホテルゆばらリゾート」さんにご挨拶をして、荷物を預かっていただき、それから街歩きをすることに。

www.net626.co.jp

こちらの公式サイトのこだわりっぷりに心惹かれてこちらに決めました。

お昼ごはんがまだだったので、ガイドブックでチェックしていた「喫茶サボテン」さんに行き、看板メニューのホットケーキをいただきます♪お店に貼られている手作りっぽい貼り紙にもしっかりはんざき君が。ちゃんと手の指四本、足の指五本になってる。こういうの大好き。

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 こちらが楽しみにしていたホットケーキ♡やさしいお味で、懐かしい感じで美味でした~!珈琲も美味しくて、よく合います。

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店主さんに、はんざきはどこにすんでいるのか聞いてみると、さっき、はんざきのぼりが泳いでいた大きな川(旭川)の支流である、お店の前の細い川にいるのだとか!ということは今こうしている瞬間にもはんざきが水面に鼻を出して吸って吐く空気を私もほんの少しだけは取り入れたり取り入れられたりしているかもしれないということ。ふおおおおおおお俄然興奮するです!!!

はんざきファンだと伝えると、この近くに「はんざきセンター」があるよと教えてくれて(もちろん今回の旅のメイン目的地ですとも)、はんざきに詳しい地元の方がいらっしゃることも教えてくれました。センターにいらっしゃることも多いそうなのですが、残念ながらこの日はセンターにはいらっしゃらず。次に行ったら会えるかなー。そのときはぜひお話をうかがいたいです。

街のすみずみまで見て回りたくてうずうずしながらサボテンさんをあとにしたとき、夫の携帯に着信。プチホテルゆばらリゾートの方からです。先ほど荷物を預かっていただくときに、このあと、はんざきセンターに歩いていく旨をお話していたところ、なんとオーナーさんが送ってくださるとのこと。名物の、天ぷら油で走るエコカーで、はんざきセンターまでのプチドライブを楽しませていただきました。ちょっとおいしそうな匂いがしたような…気のせい?

【②に続きます】

 

 

 

 

 

 

 

 

プールがオオサンショウウオの園!名張市郷土資料館②

名張市郷土資料館が、廃校になった小学校の校舎を利用した建物であることは先に書きました。そして、小学校にはプールがありますよね。使われなくなったプールに今は、

じゃじゃーん!!!およそ150匹のオオサンショウウオズが飼育されています♡

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 ※普段は、プールは水で満たされています。定期的にプールの清掃を行うため、水が抜かれます。写真は水を抜いた状態。オオサンショウウオたちと同じ空間に立つという、夢のような体験をさせていただきました。これ、ちょっと言葉で言い表せない嬉しさがあふれます…。

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 赤目四十八滝の渓谷を流れる滝川にはオオサンショウウオが生息していますが、京都などと同じく、このあたりでも昔人間が持ち込んだ外来種チュウゴクオオサンショウウオとの交雑が進んでおり、在来種を保全するためにはチュウゴクオオサンショウウオや交雑種オオサンショウウオを隔離する必要があります。交雑種と在来種、見た目だけではどちらなのか分かりません。なので発見されたらとりあえず捕獲して、遺伝子検査をして、交雑種だった場合は川に戻さず、このプールで飼育する、というわけです。

 

大人のオオサンショウウオは肺呼吸と皮膚呼吸を組み合わせて呼吸をしています。水がないところではもっぱら肺呼吸の出番。京都水族館でも聞いた、あの力強い呼吸音「スーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。」が、あちこちからひっきりなしに聞こえてくる…そりゃそうだよねだって150匹もいるんだもの。オオサンショウウオと同じ空気を吸っている。というか私がいま吸った空気には多分オオサンショウウオが吐いた空気もちょっとは含まれてるし逆もまた……うををう!えもいわれぬ幸福感。

 

そして地面を歩く姿。くねくね。有尾目の名に恥じない美しい立派なしっぽが、陸上では横向きにぺたんとおりて、普段とは違う可愛らしさです。

それではファンにはたまらないラブリー映像をどうぞ!!

 

 

 

 

この後はもちろんプールにお水を入れてもらっていました♡

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この日は12月22日、冬至の日。25メートルプールにお水がいっぱいになる頃にはもう真っ暗。月明かりに照らされるミステリアスな人魚、ならぬサンショウウオ…と言いたいところですが、この灯りは懐中電灯です^^;

 

赤目の滝の入口の「日本オオサンショウウオセンター」でオオサンショウウオを好きになったら、ぜひぜひ名張市郷土資料館にも立ち寄ってみてください!館長のぼーちゃんが迎えてくれます♡そして運が良ければ、プールの子たちにも会えるかも!!名張市郷土資料館はオオサンショウウオ天国です♡♡♡

 

 

 

オオサンショウウオが館長!名張市郷土資料館

今年の四月、実家に帰ったときに父がくれた一枚の新聞記事。そこには「オオサンショウウオ三重県名張市の郷土資料館の館長に就任した」という大ニュースが掲載されていました。飼育担当のお兄さんに抱っこされているオオサンショウウオ館長、その名も「ぼーちゃん」の平たいつるんとした顔は、新聞記事のモノクロ写真でもつややかさとかわゆさが伝わってくる、魅力的なお顔。小さく写っているぷにっとした手足も、愛くるしさ抜群です。

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ぼーちゃんは名張市内の赤目四十八滝の渓谷を流れる滝川で捕獲され、日本の天然記念物である日本固有種ではなく、外来のチュウゴクオオサンショウウオと日本固有種との交雑種であることがわかったそうです。ぼーちゃんと同じようにこのあたりで発見された交雑種は、日本固有種と隔離するために、廃校になった小学校を改修した名張市郷土資料館の、プールで飼育されています。その数およそ150匹。その中で見事、一匹だけの水槽展示のお仕事に抜擢されたぼーちゃんが、大変な美サンショウウオなのは当然といえば当然ですね。

以来、見たくて見たくてたまらなかったぼーちゃんに、とうとう会うことができましたのでご報告です!!!資料館の二階の奥の部屋に、館長室はあります。夕暮れ時の、清らかな静けさの中、透き通った壁の向こうに館長のお姿が…文字通り、ガラス張りの館長室であります。年中無休でぼーっとしているという館長、年の瀬の慌ただしさなどどこ吹く風で、ぼーっとしていらっしゃいます…!

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 指先の白さがとびきりかわゆい!こんな王道ポーズで、顔をしっかり見せてくれて、ガラス一枚隔ててすぐそばに立っても隠れたりせずにぼーっとしていてくれるなんて、、、感激でございます。

 

ぼーちゃんの飼育を担当していらっしゃる、郷土資料館の川内さん(新聞記事のお兄さんです)によると、ぼーちゃんはとてもおとなしくて、一般的に気性が荒いといわれている交雑種の中で希有な存在のようです。…しかし!この動画をご覧ください…!!

 

 

 

月給のアジを手渡す大役を体験させていただいたのですが、、お魚をお箸でつまんで水槽の上からそっと水に入れると、すすすすす…と近づいてきたぼーちゃん。視力はあまり良くないといわれていますが、鼻はきくようで、平たい顔の上にぽつんとあいたふたつの鼻孔を、お魚に近づけます。そして、、、それまでのおとなしさからは想像がつかない素早さと力強さで、お魚をハント!!「きっとびっくりしますよー」と川内さんからいわれて、心の準備をしていたにもかかわらず、ぼーちゃんの力の衝撃でお魚を取り落としてしまうほどびっくりしました。すごい力。つまり本気を出せば、これだけの強さがあるっていうことだよね。それなのに普段は穏やかにぼーっとしているなんて、最高にかっこよいではないか。おいら感動。ぼー様についていきたい。

 

ごはんを食べたぼー様は、その後記念撮影にも応じてくださり、、クリスマス前だったのでサンタのコスプレをしているおおさぶにも何かためになる格言を授けてくださったようでした(どんなお話をしたのか、おおさぶが教えてくれません。そろそろ思春期かなー)。ぼー様、川内様、ありがとうございました…!!

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そして、名張市郷土資料館のさらなる魅力は、建物の外にもあるのです…!(続きます)

京都水族館【オオサンショウウオに会える!動物園・水族館③】其の壱

我が家には五匹のさぶがいますが、長男さんきち(体長20cm)・三男おおさぶ( 体長30cm )・サブリナ(体長90cm)の三匹は京都水族館オリジナルのぬいぐるみです。

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私がさぶと暮らし始めたきっかけは、2013年夏、京都水族館オオサンショウウオに一目惚れしたこと。入口すぐの大水槽にぎっしり詰まって折り重なっていたオオサンショウウオたち。私は元々イルカが好きで、この日もまずはイルカを見にスタジアムに向かおうとしていたのですが、このオオサンショウウオたちを見た瞬間釘付けになり、しばらくその場から離れられませんでした。

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ショーで華麗な大活躍をして喝采を浴びるイルカが太陽のエースなら、オオサンショウウオは月光に照らされて物思いに耽る姿が人々の想像力をかき立てる魔性の生き物。陽と陰の二大スターがいる京都水族館。イルカとオオサン、無理矢理共通点を探すとしたら…「ヒトっぽさ」かな、と。イルカが賢い動物で、人間と一緒に遊んでくれたりすることは周知の事実。哺乳類だし、サイズ的にも(実際はかなりイルカの方が大きいけれど)なんとなく親近感を感じます。一方のオオサンショウウオの仲間は、昔ヨーロッパで化石が見つかったとき「ノアの洪水で死んだヒトの骨だ!」と勘違いされた、というようなエピソードがあります。そして生きているオオサンは、ヒトの赤ちゃんみたいに可愛くて、老賢者のように落ち着きがあり、妖艶な美女のようにミステリアスで官能的。惚れないわけがないんです。

 オオサンショウウオは他のサンショウウオたち(カスミサンショウウオ、クロサンショウウオ、トウキョウサンショウウオなどみんなとってもちっちゃい)と比べて、相当でかいです。どうしてオオサンだけ突然、こんなにでかいんだ?!とびっくりします。ちなみに2017年5月現在、京都水族館にいる最大の個体は、151cm、33.5kgあるそうです。

大きな水槽にいっぱいいるオオサンショウウオたちは、実は在来種(日本固有のオオサンショウウオ)と中国から来た外来種(チュウゴクオオサンショウウオ)との交雑種、ハイブリッド。昔、食用にと中国から輸入されたオオサンショウウオたちがずさんな管理のために逃げ出したりして、ここ京都・鴨川では交雑が進んでしまったようです。

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京都水族館の場合、在来種は別の水槽で展示されています。2017/5現在見られる在来種は一匹、顔につぶつぶがいっぱいある、個性的なかわいこちゃんです。私が一目惚れしたのは今考えるとハイブリッドちゃんだったわけで、どの子もみんな大事な一匹。しかし鴨川から在来種のオオサンショウウオがいなくなってしまわないように、それだけはなんとか…!!

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さて新緑眩しい5月の終わりの木曜日、私は京都で新幹線を降り、開館と同時に京都水族館入りいたしました。目的はこちら、「オオサンショウウオトーク」。三回シリーズのこのトーク京都水族館のせき副館長さまがオオサンショウウオについてお話をしてくれるというもの。これは貴重なチャンス!第一回「オオサンショウウオのからだ 前半」に、駆け込みで参加してまいりました。オオサンショウウオの顔周り、目・はな・口に関するお話でした。

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大人のオオサンショウウオの目がよく見えていない(明暗が分かる程度)らしいことは知っていたのですが、子供の頃にはどうなのか?がずっと疑問でした。この日お聞きしたところによると、子供のうちはよく見えているようです。というのも、小さいうちは、獲物を追いかけるタイプの狩りをするのだとか。大きくなると岩陰に隠れて獲物を待ち伏せ、目の前を通りかかったところをがぶり、というタイプの狩りになります。その際の手がかりはにおいや動く気配。そのため目はあまり使わず、大人になるにつれて毛細血管に覆われて退化していくと考えられているようです。

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ちびのオオサンショウウオが、獲物を追いかける狩りをするなんて…想像するだけでもよだれが出そうなかわいさ〜!!!

なお大人のオオサンショウウオが狩りをするときには、細かいギザギザの歯が二列並んだ上あごでばしっと獲物をとらえ、下のあごは受け止めるだけなので歯は一列。挟んで弱らせたところで丸のみするそうです…ぱかーっと開いたお口の中は桜色で綺麗だけど、噛まれたら大変!繁殖期の闘いのときなど、噛みついただけで足りないと噛んだままくるりと回転する技をかけ、相手を死にいたらしめることもあると聞きますし…ヒトの指なんて簡単にちぎれてしまうはず。くれぐれも目の前に手を出したりなさいませんように。普段はぼーっとしているように見えるけど、食べる瞬間は素早いです。この日、餌のお魚切り身にかぶりつく瞬間を、見せていただきました。いやーかっこよかった。いいもの見せてもらったです。このときの貴重な動画を、さぶがTwitterにアップしております。

 一緒に泳いでいる魚は大丈夫なのか尋ねると、今のところ減っていないので大丈夫そうだとのことです。余程目の前に行かない限り大丈夫…らしい。餌の回数は、週に二回程度、とお聞きしたと思います。

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さてオオサンショウウオの顔の真ん中には、もしかしたら目よりも大きいかも?というくらいの鼻の穴がぽつっとふたつあいています。水面から鼻先だけを出して空気を吸えるように、とても前のほうについているようです。顔全体を出してゆっくり呼吸をしていると天敵に狙われてしまうから…とのこと、、天敵とは大型の鳥や獣系でしょうか?

大人のオオサンショウウオは皮膚呼吸と肺呼吸をしますが(幼生時代はえら呼吸と皮膚呼吸)、鼻先を出して肺呼吸をするタイミングは20-30分に一度だそう。折り重なっている下の方の子たちも、うまく抜け出して水面に鼻先を出します。ちなみにこのとき、からだの一部をいまいる場所に残した状態で浮き上がるのだとか。理由は、お気に入りのポジションをキープするためなんだって!からだをぜんぶ抜いてしまうと、その場所をほかの子にとられてしまうから、持ち物を置いて席をとっておくみたいに、しっぽや足の一部を残しておくんですね。かわいい〜!!

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さて一匹が水面に鼻を出しました…シーッ、静かに、耳をすますと…

 

スーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。

 

なんだこの音?!水をきれいにする装置とかの音?と思ってしまうような、一直線でしっかりしたスーーーという空気音。これがなんと、オオサンショウウオの鼻呼吸の音なんです!「聞こえるんですよ〜」とスタッフのお姉さんが教えてくれたものの、まさかここまでくっきり濃厚な音とは思わず。あ、また一匹上がってきた…

 

スーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。

 

そして空気が肺に入ると浮力で浮かんでしまうので、ぶくぶくぶく ごぼごぼごぼ と古い空気を吐き出します。そのときの泡がまた幻想的できれいなんです。オオサンショウウオの美しさをますます引き立てる、真珠の首飾りみたい。

 

あの「スー」音、オオサンショウウオを追いかけて4年になりますが、初めて知りました。それだけでも大収穫だというのに、館内の休憩スペースにこのお方が…!

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哀愁漂う背中はしかし、大きな背中。体長170cmの超特大さぶさんですね〜!!

www.kyoto-aquarium.com

 

ショップで売ってはいるけれど、なかなかお店の中ではゆっくりお話もできない…そんな超特大さぶさんが手の届くところにいてくれるなんて、なんて素敵なサービスなの。

「Sサイズ」のさんきちと「XXLサイズ」の京都水族館スタッフさぶさん、久々の再会でつもる話もあるのでしょう、話し込んでいたのでそっとしておきました。

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 館内カフェレストランで、1日限定20食の話題メニュー、オオサンショウウオ出汁茶漬けもしっかりいただきました!ぷるぷるゼリーのオオサンショウウオと、もちもちのタピオカ卵が焼きおにぎりによく合っていて美味でした〜〜!!

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 来月のオオサンショウウオトークは「オオサンショウウオのからだ 後半」!!三回シリーズぜんぶ聞きたいので、年間パスポート買いました♡かなりお得です。一回の入館料が2050円、年パスが4100円!二回行けば元が取れる上、京都駅周辺の飲食店で割引やドリンク無料などのサービスがあったりします。しかもデザインがかわいい(オオサンショウウオの絵!)ので持っててうれしい!!

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来月も楽しみだね!と、お土産いっぱい買い込んで、ほくほく帰路についたのでした♡

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琵琶湖博物館【オオサンショウウオに会える!動物園・水族館②】

さて、琵琶湖といえば琵琶湖博物館。前回企画展目当てで来た時は、水族展示室が工事中で見られませんでした。せっかくここまで来たので、オオサンショウウオの在不在を確認してみると…いるっぽい!

というわけで、17時閉館のところ16時に駆け込み入館。広い博物館で、展示内容も盛りだくさん…だけど一時間しかない…ということで、入口のスタッフさんにも「まずはお魚のところから見られることをおすすめします〜」と言われ、水族展示室に直行。ちなみに琵琶湖の歴史などを紹介してくれる博物館ゾーンも、じっくり見ると何時間もいられるくらい面白いです。

入ってまもなく、青い青いトンネルがあります。水族館ではよく見かけるトンネル型水槽ですが、何と言ってもここでは、琵琶湖に生息するコイなどの淡水魚を、自分の目の高さよりも上で見ることができるんです。

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私は筒型の魚のおなか側を下から眺めるのが好きなので、めったに見られないおなかを存分に眺められて幸せでした…うっとり眺めていてベストアングルの写真撮りそびれた( ゚д゚)

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琵琶湖といえばこちらのお方。琵琶湖の生態系の頂点に君臨する、ビワコオオナマズ氏のご登場!平たいお顔に離れた小さな目、どことなーくオオサンショウウオに通じるかわいらしさがある気がする。

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湖つながりで、ロシアのバイカル湖、アマゾンの湖の生き物たちの展示も。バイカルアザラシの、つぶらな瞳の愛くるしさ…さぶもきゅんきゅんしてます。

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ふれあい体験ゾーンでは、懐かしのザリガニや淡水魚にさわれるというイベントも。なんとなく、こういうのはちびっこ向けのイベントだよね…と遠慮がちにしていたら、「大人の方も参加してくださいね、どうぞー」とスタッフさん。私たちのようなおおきなおともだちをあたたかく受け入れてくれる水族館さん、ありがたや!

しかもスタッフさん、こさぶを見て「サンショウウオですか?笠をかぶって、修行の旅ですか??」と話しかけてくれたのです!カピバラやリスと間違えられることも多いこさぶを、旅のサンショウウオと見抜くとは、さすがです…じわじわ感動するこさぶ。

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右のはさみが小さいの、写真がでわかるでしょうか。取れてしまったはさみが再生して、この大きさまで育ったんだそうです。すごい…

立派な方の左のはさみで、こさぶを威嚇するザリガニさん。かっこいいねえ。

ところでオオサンショウウオは?どこにいた??見つけられず…

先ほどの素敵スタッフさんに尋ねたところ、「中流域の水槽の、流木の下にじっとしていることが多いですよ」とのこと。あれれ、さっき通り過ぎてきたはずなのに、見逃した?!「結構大きいんですよー、たまに、くるくる回ったりしてますよ」とおっしゃるのでわくわくしながら中流域の水槽に戻ると…

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いたーーーーー!!でかい

見えるでしょうか…上手に撮れなかった f:id:subrothers:20170421162516j:image

この子はハイブリッド(日本のオオサンショウウオと、外来種であるチュウゴクオオサンショウウオとの交雑種)で、身長が140センチ近くあるのだとか。ネットの記事でこんなの見つけました…身体測定で怒って白い液体(山椒の香り)を出すさんちゃん。かわいい。でも、この子に噛まれたら、手なんて簡単に取れちゃいますね。この時点で日本最大って書いてあるよ。

biwako-otsu.keizai.biz

琵琶湖にはたくさんの川が流れ込んでいるので、洪水などがあると上流から流されてきて、漁師さんの網にかかったりするオオサンショウウオがいるのだそうです。で、そうすると琵琶湖博物館に連絡がくるんだとか。↗︎の記事によると、この子は2002年8月5日に大津市伊香立の溝で発見され保護されたらしい!

 

そして閉館間際に駆け込んだショップでハイクオリティなお土産を発見!

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まめさぶと同じ種類の子もひとり、ストラップコーナーにちょこんといました。どんなおうちの子になっていくのかな、大事にしてもらえるといいね。

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びわ湖テラス

3月最後の週の、ある平日。お天気がよかったので琵琶湖に行ってきました!

お目当てはできたばかりの「びわ湖テラス」。片道三時間の道のりをドライブ〜♡運転上手な妹が運転してくれるので、私とさぶたちは助手席でのんびり…

びわ湖テラスがあるのは「びわ湖バレイ」の山頂、標高1,100m。ロープウェイ山麓駅の駐車場に車を停めると、スキー板を持った人々が結構います。山を見上げると確かに、白い雪が見えます。

車ごと乗れそうな、大きなロープウェイに乗りこんで山頂へ。スキーウェアで板を持ったスキーヤーさんと、春のジャケット一枚に素足のムスメさんとが同じ箱に乗り合わせるという不思議な空間。

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 五分ほどで山頂です。中間地点で、下りのロープウェイとすれ違ったのですが、かなりのスピード!文明の利器はすごいなあ。

ロープウェイを降りると、スキー場が見えます。スキーの方々はここからさらにリフトへ。テラス組は雪に興奮しつつ、琵琶湖に面している側へ。

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着きました〜びわ湖テラス!

青いタイルが敷き詰められた浅いプールは、湖のイメージでしょうか。眼前に広がる琵琶湖、大きい…!清い……!!絶景かな。

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カフェに入り、カレーパンと、オニオンリング&ベルギー産フレンチフライのセットと、近江ほうじ茶ラテをオーダー。オニオン&ポテトのディップは4種類から選べて、どれもおいしそう。今回はサワークリームオニオンと、ハニーマスタードにしました。

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 まあるいのはチーズ入りカレーパン

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普通のカレーパンは、さぶっぽい形…噛み締めると、外側さくっ、内側もっちり。さぶの「斑」のようなつぶつぶは、玄米らしいです!香ばしくてなんともおいしいよ。結構ずっしりとおなかにたまります。

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山の天気は変わりやすい、、ということで、お外のテラス席に出てみたら、さっきまで晴れていたのが、いつのまにか雪が降っていました。

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お茶漬けにのっているあられのような…まあるいつぶつぶ雪。

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帰りのロープウェイでは…吹雪で琵琶湖が見えません。

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スキー場には恵みの雪かな?

 

これから暖かくなったら、遊歩道とかジップラインも楽しめそうです!

【公式サイト】びわ湖テラス THE BIWAKO TERRACE |びわ湖バレイ Biwako Valley

アクアマリンふくしま【オオサンショウウオに会える!動物園・水族館①】

国の特別天然記念物オオサンショウウオ

野生のオオサンショウウオが暮らしているのは、愛知県瀬戸市岐阜県郡上市を東・北限とする西日本ですが、動物園・水族館には、全国各地で展示されています。これまでに訪れてきた各動物園・水族館の、それぞれにオオサンショウウオ愛があふれる個性豊かな展示を、撮りためた写真とともにご紹介したいと思います!

まずは、大災害から復興した東北のきらめく宝石、アクアマリンふくしま

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 入口入ってまもなくの、エスカレーターを降りた地下階にある一つの水槽に、端正なオオサンショウウオが一匹。数匹のカワムツと同居しています。

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 図鑑なんかでカワムツを捕食するシーンの写真をよく見るので、そのカワムツと共存できるなんてびっくり。

さらにびっくりなことには、オオサンショウウオが脱皮すると、カワムツたちが待ってましたとばかりに脱いだ皮をむしゃむしゃ食べてしまうのだそうです…!

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生き物たちに関する図書を集めた図書コーナーに、愛知県図書館にも置いてある、この素敵な本がありました。いつかは行ってみたい、広島市安佐動物公園

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 実はこさぶの生まれ故郷は、このアクアマリンふくしまアクアマリンふくしまから東京に出張してきていたところを、私の妹が見つけて、うちの子にと連れ帰ってきてくれたのです。

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こさぶが懐かしさにさわぐので、もうひとりアクアマリンさぶを連れ帰ってきました。ストラップ付きの小さなさぶ、まめさぶです…このからあげ色と、ころんとしたフォルムがたまらなくかわいい。

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 アクアマリンふくしまにいる、ユーラシアカワウソちゃん。1979年に高知県で目撃されて以来人間の前に姿を見せていないニホンカワウソの写真とともに、展示されています。東山動物園や南知多ビーチランドにいるコツメカワウソよりも、かなり大柄。

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まめさぶと一緒に連れ帰ってきた、ユーラシアカワウソのゆーちゃん。

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 アクアマリンふくしまは、シーラカンス研究に力を入れているそうで、シーラカンスのコーナーもありました!古代から変わらぬ形で生きているものどうし、オオサンショウウオと気が合うかな?

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ちんまりおめめのオオサンショウウオとは対照的に、くりっとした大きな瞳が印象的なシーラカンスさん。

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この水族館の印象は、新しいこともあるけれど、ガラス張りの透明感あふれる建物が太陽の光を受けてきらめいて、すぐそばには海があって、とにかくきれい。ここのオオサンショウウオさんは、やはりこの場所にふさわしい清らかさを感じさせる、高貴なオーラあふれるさぶさんでした。こさぶ・まめさぶの仲間たちも、ショップでかごに入って、すてきな人間のパートナーに出会えるのを待っていますよ♡ぜひぜひ会いに行ってみてください!